更年期に気をつけたいカフェインの摂取量!気になる影響とは?

更年期の不調に、カフェインが影響していることを知っていますか?適度な量の摂取はメリットがありますが、摂りすぎると更年期のさまざまな症状を悪化させてしまうことも。
今回は、カフェインの適切な摂取量と、女性にとっては気になる更年期との関係について解説します。

カフェインとは?心身に与えるメリット&デメリット

そもそもカフェインとは「アルカロイド」という植物由来の食品成分の一種。
コーヒーやお茶、カカオ豆などに多く含まれています。

カフェインを摂ると、血管が拡張して血流が良くなることから、眠気を覚ます、気分を高揚させる、交感神経が刺激されて基礎代謝があがる、ダイエットや疲労回復などさまざまなメリットがあります。

一方で、カフェインには依存性があり、過剰に摂取するとめまいや心拍数の増加、震え、不眠、気分の落ち込み、下痢、吐き気といった胃酸過多による消化器官への負担など、デメリットがあることも報告されています。

カフェインの適切な摂取量はどのくらい?

では、カフェインの1日の適切な摂取量はどのくらいなのでしょうか。
実は、摂取許容量については、日本をはじめ国際的にも定められていません。なぜならカフェインによる作用の出方には個人差があり、一般的にどんな影響が出るかを測ることが難しいためです。

ですが、欧州食品安全機関(EFSA)やカナダ保健省によると、健康な成人の場合は400mg(コーヒーカップ4~5杯程度)という目安が提示されています。妊娠した女性に対しては、1日当たりのカフェイン摂取量は、英国食品基準庁(FSA)で200mg(コーヒー・マグカップで2杯程度)、カナダ保健省では300mg(コーヒー・マグカップで約2杯まで)、世界保健機関(WHO)では「コーヒーは1日3~4杯までにすべき」とされています。

参考:https://www.fsc.go.jp/e-mailmagazine/mailmagazine_h3012_r1.html

カフェインの摂り過ぎは、更年期症状を悪化させる!?

更年期は、女性ホルモン(エストロゲン)が減少することで自律神経のバランスが乱れ、その影響でホットフラッシュ、気分の落ち込み、不眠といった不調があらわれます。
カフェインには、交感神経を刺激する作用があるため、ただでさえ崩れている自律神経をさらに乱してしまう可能性が考えられるのです。

また、もともとカフェインのデメリットとして不眠、気分の落ち込みなどが起こることがあるため、更年期の症状が助長されてしまうかもしれません。

さらに、カフェインにはカルシウムの排出を増やす作用があるため、もともとカルシウムの摂取量が少ない場合には、骨粗しょう症のリスクが高まるという点にも注意が必要です。

知らないうちに摂りすぎている可能性がある

カフェインというと、代表的なものとしてイメージされるのが「コーヒー」でしょう。

ただし、実は普段よく摂る他の飲み物や食事にもカフェインは含まれています。例えば、煎茶やほうじ茶には100 mlあたり20 mg、紅茶には100 mlあたり30 mg、ココアやチョコレート、清涼飲料水、アルコール類、エナジードリンクにもカフェインが加えられています。

また、風邪薬や酔い止めなどの医薬品にも含まれていることがあります。
たとえコーヒーを飲んでいなくても、知らず知らずのうちにカフェインを多く摂取していることもあるのです。

カフェイン摂取は体調にあわせて調節することが大事

更年期は、ただでさえ体調や気分にいろいろな変化が現れるタイミングです。

そんな時、「コーヒーを飲むとリラックスできる」「香りを嗅ぐと落ち着く、癒される」という人もいるでしょう。
メリットもデメリットも考えられるのがカフェイン。そのため、カフェインを自分の気分や体調にどう影響があるのか、どのくらい摂ると変化があるかなど、カフェインによる自分の調子を確認することが大切です。

そのうえで、コーヒーは量を考えて飲む、普段の飲み物をノンカフェインのものに変えてみるなど、摂りすぎない工夫をしていくようにしましょう。

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