なにかの拍子に突然、足がつることがありますね。身体を動かしているときだけでなく、寝ているときに…なんてことも。あの痛みは辛く、急なことに驚いてしまいます。
できれば避けたいと多くの人が思いますが、予防する方法はあるのでしょうか?
今回は、足がつる原因と対処法、予防のための栄養素を解説します。
足がつるとはどんな状態?原因は?
足がつる(こむら返り)とは、筋肉が痙攣する症状のことです。
普段は身体を動かそうと思ったときに筋肉が動きますが、意図しない状態で筋肉が収縮してしまい、収縮時に激しい痛みを伴います。一瞬で元に戻ることもあれば、数分間続いてしまうことも。
ではなぜ、意図せず筋肉が収縮してしまうのか、それは次のような原因が考えられます。
・運動をして筋肉が疲労している
・汗をかいてミネラルが体外に流れた
・栄養不足
・水分不足
運動をして筋肉が疲れている状態は自覚しやすいものです。
しかし、足がつる原因は筋肉そのものの状態だけでなく、栄養素や水分も関係しています。
足がつるのを予防する栄養素
神経が筋肉の収縮を伝達するためには、カルシウムやマグネシウム、カリウムやナトリウムなどのミネラルが必要です。
しかし、汗をたくさんかくとミネラルが体外に流れてしまい、ミネラル不足になります。運動をして筋肉が疲れているわけでもないのに足がつるなら、ミネラルバランスの乱れが生じている可能性があります。
バランスの良い食生活を意識し、水分補給も心がけましょう。
【ミネラルが豊富な食材】
カルシウム・・・牛乳やヨーグルトなどの乳製品、魚
マグネシウム・・・大豆や納豆などの豆類、ナッツ類
カリウム・・・野菜類や豆類、果物
ナトリウム・・・漬物、醤油や味噌
カルシウムは歯や骨を形成するだけでなく、筋肉の収縮を安定させる働きもあります。大切な栄養素ですが、日本人は全世代でカルシウム不足といわれています。骨粗しょう症予防の観点からも、積極的に摂るよう心がけましょう。
マグネシウムやカリウムも筋肉の収縮に関わっている栄養素です。マグネシウムが不足すると筋肉の痙攣を引き起こすことも。
ナトリウムは身体の水分量を調節しており、日本人の通常の食生活で不足する可能性はほとんどないとされています。ただし、運動などでたくさん汗をかいたときには、水分補給と同時に意識して摂りましょう。
ミネラルは互いの働きに影響を与え合うことがあるため、これさえ摂っていればOKというものではありません。バランスよく摂ることが大切です。
手軽にサプリやスポーツドリンクでもいいの?
手軽に必要な栄養素を摂れるサプリメントはとても便利ですね。
しかし、あくまでも食事の補助として利用したいもの。
バランスの良い食生活を意識し、難しい部分をサプリメントで補助してもらうと、気負うことなく健康的な食生活を送れます。
夏場や運動によって一時的に大量の汗をかいた場合などは、ミネラルが豊富なスポーツドリンクの活用も効果的です。
足がつったときの対処法
足がつると突然の痛みに驚きますが、大ケガをしたのではなく筋肉が痙攣しているだけなので、落ち着いて対処しましょう。
ふくらはぎがつったのであれば、膝を伸ばして座るか、軽く膝を曲げて座り、足先をつかんでゆっくりとふくらはぎを伸ばします。足先がつかめない場合は、タオルを足先にかけて伸ばしても良いでしょう。
足の指がつった場合は、指を上に反らします。
いずれの場合も反動をつけません。ゆっくりと呼吸しながら、筋肉の伸びを感じるところで静止しましょう。
また、足がつる原因になる水分不足は夏だけではありません。冬場の寝ているときにも水分が発散してしまいます。寒いと喉が乾きにくいので気づかないうちに水分不足になりがち。寝る前にコップ1杯の水を飲むのもおすすめです。
まとめ
足がつる痛みは、激痛とも表現できるほど。できれば避けたいものですね。
気づかないうちにミネラルバランスが乱れたり、水分不足になったりしていないか気をつけましょう。
もしも頻繁につるなら、脳梗塞や糖尿病などの病気が原因の可能性も。気になる症状がみられたら早めに医療機関を受診しましょう。
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