日々の不調のなかでも、特に現代女性に多いのが「肩こり」。
実は、女性ならではの“肩こりになりやすい要因”があるのです。この記事では、そんな女性の肩こりの特徴、原因や対策にフォーカスし、解消するためのポイントを解説していきます。
女性の大敵!肩こりのメカニズム
そもそも肩こりとは、頭と首と肩を繋いでいる筋肉(主に僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋など)の緊張状態が続くことで筋肉が固くなり、重だるさや疲労、痛みを生じる症状のこと。
主な原因は、「血流不足」「血行不良」です。血管が筋肉で収縮されて流れが悪くなり、そこに老廃物が溜まったり、痛みを発生させたりする物質ができてしまうというわけです。
単なる肩の疲れや不快感にとどまらず、頭痛や吐き気、倦怠感、集中力の欠如、意欲の低下、また血行不良による自律神経の乱れも引き起こし、ひどいと日常生活に支障をきたすこともあります。さらには美容面にも影響し、顔のくすみ、むくみ、肌荒れなどの原因にもなるのです。
凝りやすいのはどんな人?肩こりを引き起こす要因
デスクワーク中心の仕事の場合、長時間のスマホ閲覧やPC作業、さまざまなストレスなど、筋肉の緊張に繋がる習慣や行動ばかりです。
また、偏った食事による栄養不足も肩こりの原因。ビタミンB1が不足すると筋肉疲労、カルシウム不足、甘いものの摂り過ぎは血行不良を起こします。
次のような習慣がある人は、“凝りやすいタイプ”に当てはまります。
□いつも座ってばかりのデスクワーク
□長時間のスマホ閲覧やパソコン作業
□運動習慣がない、運動不足
□冷たいものが好き
□お風呂はシャワーだけで済ませる
□ストレス発散方法がわからない
□食事は好きなものだけで偏りがち
□甘いものが好きで良く食べる
肩こりに悩む女性が多いのはなぜ?
男性に比べると肩こりに悩む女性は多くいますが、そこには女性ならではの理由があります。
理由1:筋肉量の違い
一般的に、女性は男性よりも筋肉量が少なく、重い頭を支えるために、肩や首により大きな負荷がかかっているからです。また筋肉量が少ないことで血行不良となり、肩こりを生じさせてしまうのです。
理由2:女性ホルモンの影響
女性ホルモンはさまざまな機能調整をつかさどっており、女性はその影響を大きく受けています。特に更年期に女性ホルモンの分泌が減ってくると、自律神経が乱れて血行不良となり、肩こりになりやすいのです。
理由3:ストレスを感じやすい
ストレスには、身体的、精神的、環境的などさまざま要因があります。女性は毎月の月経に始まり出産、更年期などの身体的に大きな変化に加え、結婚や出産、それによるキャリア形成など、ライフステージにおける環境的、社会的なストレス強く受けやすい傾向にあります。
理由4:体型的な違い
女性は頭だけでなく、体型的にバストを支える必要があります。そのために前かがみの前傾姿勢になることも多く、肩や首が凝りがちなのです。
肩こり解消のために取り入れたい5つの対策
肩こりを解消する、悪化させないためには、日頃の意識や日々のちょっとした意識や行動の積み重ねが大切。次の5つの対策を実践していきましょう。
対策1:筋肉量を増やす
筋肉量が少ない女性は、特に意識したいところ。筋肉が衰えると肩こりになりやすくなるため、筋肉や骨の元となるたんぱく質しっかり摂って、強く増やしていくようにしましょう。
対策2:体を冷やさない
一年を通して、首やお腹を冷やさないような服装が基本。冬であれば、カイロやマフラー、腹巻などでしっかり温めるようにしましょう。
対策3:血流を良くするための栄養を摂る
血流を良くするためには、血行促進作用のあるビタミンEを含む食品がおすすめです。緑黄色野菜なら特にモロヘイヤ、かぼちゃ、ほうれん草。果物ならアボカドやキウイ、動物性食品ならうなぎやツナ缶、卵黄。さらにアーモンドなども良いでしょう。あわせて疲労回復に役立つビタミンB1が豊富な、豚肉、玄米なども摂っておきたい栄養素です。
対策4:自分なりのストレス解消法を実践する
肩こりの原因はさまざまですが、ストレスによる緊張感、精神的な影響も多いものです。これをすると疲れが取れる、緊張がほぐれる、リラックスできるという自分なりの方法論を見つけておくのも大切です。
対策5:姿勢に気を付ける
姿勢の悪さ、長時間同じ姿勢を取り続けるといった習慣は、肩こりに直結します。猫背になりがち、前かがみの姿勢が多い、何時間もPCを見続けるなどは、直す癖をつけましょう。目線は常に上向きにしてまっすぐ立ち、首が前に出ないようにチェックします。また、「PC作業は1時間に1回席から立つ」などルールを決めて習慣に取り入れるのがおすすめです。
ただでさえ女性は肩こりになりやすいもの。だからこそ「もう万年肩こりだから…」、「体質だから…」とあきらめず、ぜひ今から始めてみてください。