ダイエットのために炭酸水を飲む人が増えています。
飲むだけで痩せられるというのは、本当なのでしょうか。
また、炭酸水で骨や歯が溶けるという話も気になるところ。
今回は、炭酸水ダイエットの効果やデメリットについて解説します。
炭酸水ダイエットは本当に効果ある?
ダイエットの基本は、摂取カロリーよりも消費カロリーを増やすこと。つまり、食べる量を減らすか、運動量を増やすかですが、どちらも続けるのは簡単ではありません。だからこそ、炭酸水を飲むだけで本当に痩せるなら、今すぐ飛びつきたくなるでしょう。
結論から言えば、炭酸水ダイエットは確かに痩せる効果が期待できます。ただし、「飲むだけで」という表現は正しくありません。
炭酸水ダイエットは、炭酸水を飲むことで食欲をコントロールするダイエット法です。炭酸水を飲むとお腹が膨らむため、自然と食べる量が減ります。ですから、食べ過ぎが原因で太ってしまった人には効果的と言えますが、そもそも小食だったり、3食きちんと食べていないような人にはおすすめできません。
炭酸水ダイエットで痩せない…なぜ?
炭酸水ダイエットを始めたものの、あまり効果を感じられない人は、飲み方が間違っているのかもしれません。実は、炭酸水は温度や飲む量、飲むタイミングによって作用が異なり、食事の前や食事中に、冷たい炭酸水を少量飲むと、食欲を増進させてしまうのです。
炭酸水に含まれる二酸化炭素は血管を広げる作用があるため、胃から吸収されて血流が増えると、ぜん動運動が活発になるとされています。胃がよく動くようになれば、結果として食欲増進につながるわけです。特に冷たい炭酸水の場合、胃の温度を上げるために内容物を腸に送り出す力が強くなり、食欲が増すと考えられています。
ダイエットに効果的な炭酸水の飲み方
ダイエットのために炭酸水を飲むなら、食事の直前に、常温の炭酸水を300~500ml飲むのが良いと言われています。胃の容量は約1.5Lで、300~500mlの炭酸水が入ると、水分と気化した炭酸ガス(二酸化炭素)で1Lほどになり、満腹中枢が刺激されるからです。一気に飲む必要はありませんが、炭酸水と食べたものが同時に胃の中にあることが重要なので、必ず食事の直前に飲みましょう。
また、朝起きてすぐに、冷たい炭酸水を100~150mlくらい飲むと、便秘解消が期待できます。便秘は肥満の原因になるだけでなく、肌トラブルを招くため、炭酸水を上手に活用しましょう。
炭酸水ダイエットにはデメリットもある?
目的に応じて正しく飲めば、ダイエット効果が期待できる炭酸水。でも、「炭酸水を飲むと骨や歯が溶ける」という話を聞いたことがある人は、いないでしょうか?
炭酸水は酸性で、カルシウムは酸に溶ける性質があるため、そう思われているのかもしれませんが、実際のところ、炭酸水を飲んだからといって骨が変化することはありません。
ただし、糖分や果汁、酸味料などの食品添加物が含まれる「炭酸飲料」は、骨や歯に影響する場合があります。特に糖分の摂り過ぎは骨質の劣化を招き、骨折しやすくなると言われます。
一方、炭酸ガスが溶け込んだだけの炭酸水なら、酸性といっても水よりは少し酸性度が高いだけなので、飲むときに歯に触れてもエナメル質が溶ける心配はほとんどありません。けれども、炭酸ガス以外の成分を含む炭酸飲料は、酸性度が高いものもあります。そうした飲み物を水代わりにちょこちょこ飲むのは、歯にとって良くないでしょう。
また、たとえ糖類ゼロ、カロリーゼロの炭酸飲料であっても、甘味のあるものは要注意。100mlあたり5kcal未満なら「0kcal」と表示できますから、低カロリーの甘味料が含まれている可能性が高いです。
まとめ
炭酸水ダイエットは、炭酸水の選び方と飲み方がポイント。糖分や果汁などが入っていない炭酸水を選び、食事の直前に常温で300~500ml飲むと食べる量を減らせます。また、便秘になりやすい人は、朝起きてすぐ、冷たい炭酸水を100~150ml飲むのがおすすめです。