成長期の食事はどうしたら良いの?身長や骨が増加する成長期の食生活で気を付けたいこと

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身体が日に日に変化していく成長期は、その成長をサポートする食事が重要となります。具体的にどのような点に気をつければ良いのでしょうか?成長期の食事について解説します。

成長期に起こる身体の変化は?

成長期は、その言葉のとおり、身体や心が成長する時期ですが、具体的にどのような変化があるのでしょうか。
分かりやすいのは身長です。成長期は人生の中で最も身長が伸びる期間です。海外の研究では、最も身長が伸びる年齢は、男子で平均13.5歳、女子で平均11.8歳という結果でした。

また、成長期には、筋肉の量や骨の量も増加します。ここで注意すべきは、筋肉量が最も増加するのは、身長が最も伸びる時期よりも数ヶ月遅いということです。骨量が最も増加するのは、それからさらに数ヶ月後といわれています。
このため、成長期には、身長が伸びて骨の長さも伸びているのにも関わらず筋肉量や骨量がそれに追いついていかないという時期があります。こうしたことから、成長期では筋肉や骨におけるトラブルが起こりやすいと考えられています。

成長期の身体に必要な要素

成長期は骨量や筋肉量が増加する時期ですので、骨や筋肉という身体の組織を作る源を摂取する必要があります。

骨や筋肉を作る主な要素は、「たんぱく質」と「カルシウム」です。そして、成長期には、たんぱく質やカルシウムを特に夕食でとることが効果的です。睡眠中に成長ホルモンの働きが活発となり筋肉や骨を作るからです。
また、人が活動する上でエネルギー源となる炭水化物は成長期に限らず重要ですが、成長期には身体の基礎代謝量の増加にともない消費するエネルギー量も増加してきますので、ガス欠とならないようにエネルギー源の炭水化物は適切に摂取する必要があります。
身体の調子を整えるためにビタミン類も欠かせません。健康的な成長期の生活を送るためには様々な種類の食品からビタミンを積極的に摂りましょう。

骨を強くするために必要な栄養素

骨といえばカルシウムです。カルシウムは骨の材料となりますので、骨を強くするためには必須の栄養素といえます。成長期には、牛乳や小魚を積極的に摂って骨量を増やし、骨を強くしたいものです。

一方で、カルシウムは実は体内で吸収されにくい栄養素です。食品によって異なるものの、吸収率は乳製品で4割、魚や野菜では2~3割といわれていて、吸収されない分は食べても身体の外に出てしまいます。カルシウムは摂っているつもりでも不足しがちな栄養素のため、特に骨量が増える成長期には意識的に摂る必要があります。

また、カルシウムと一緒に摂ることで効率的に骨を強くできる栄養素があります。それは、ビタミンD、ビタミンK、マグネシウムです。
ビタミンDは、カルシウムが身体に吸収されるのを助けます。ビタミンKは、カルシウムを骨に沈着させたり、カルシウムが身体の外に排出されるのを防ぎます。マグネシウムは、カルシウムと一緒に骨を作ります。骨の中に入るカルシウム量を調整し、骨の形成を助けます。
ビタミンDは魚類やきのこ類、ビタミンKは納豆やブロッコリー、マグネシウムは海藻類やナッツ類に多く含まれます。こうした食品もカルシウムと一緒にとることで、骨が強くなります。

良い食事と睡眠で子どもの成長期を見守る

朝食は、脳にエネルギーを補給し、睡眠中に下がった体温を上昇させます。朝食をとることで、午前中の活動を活発にことができますので、「時間がない」、「食欲がない」という事情はあるかと思いますが、朝食を毎日とることが成長期には大切です。

また、成長期に外見上の理由などから自己判断で食事量を制限することがありますがこれにも注意が必要です。間違ったダイエットが女性ホルモンを減少させ、月経不順や骨密度の低下を引き起こしてしまいます。成長期の食事制限には注意しましょう。

さらに、食事以外の側面として十分な睡眠も成長期に大切です。睡眠中には骨を作るホルモンが分泌されます。特に10~14歳は骨密度が増える時期とされていますので、その時期にできる限り強い骨を育てて骨量を貯めておく骨の貯金「貯骨」をしておくと、将来の骨粗しょう症予防にもつながります。

出典:http://www.josteo.com/ja/guideline/doc/11_2.pdf

まとめ

成長期は、身長や骨量、筋肉量が著しく増加する時期のため、骨や筋肉を作る源を食事から摂取する必要があります。たんぱく質とカルシウム、ビタミンD、ビタミンK、マグネシウムなどをしっかりととりましょう。また、過度な食事制限は将来の健康を害する原因にもなりますので、しっかりと栄養が含まれる食事で子どもの成長と健康を上手にサポートしていきましょう。

医療系広告代理店勤務を経て、某医療雑誌の編集長。専門医向けの国際学会の記事から一般向けの病気解説まで幅広く対応。その傍ら、クリニックのHPのリニューアルにも従事し、最近ではメダリストのインタビューや自動ドア関連コンテンツなど医療以外の分野も様々手がける。

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