年齢を重ねるとともに、骨がもろくなったり弱くなったりするなど、骨に対する不安やリスクが高まるもの。だからこそ、骨を強くするための対策が必要です。
「骨は大人になったら成長しないのでは?」というイメージがあるかもしれませんが、実は骨は大人になってもちゃんとつくられています。
この記事では、骨がつくられるメカニズムや、骨の健康に役立つ栄養や生活習慣について解説します。
骨はどうやってつくられている?
骨は「大人になってサイズが変わらなくなったら成長は終わり」「子どもの頃に決まってしまったら、それ以上強くできない」わけではありません。一見変化していないように思えても、身体の一臓器として生きており、日々細胞レベルで少しずつ新陳代謝が行われているのです。この骨の新陳代謝は「骨代謝(こつたいしゃ)」と言われ、骨代謝が繰り返されることで骨の健康が保たれ、大人になっても骨が強くなっていきます。
骨は、「骨吸収」と「骨形成」という活動を繰り返しによってつくられています。
●骨吸収:骨を壊す「破骨細胞」が、古い骨のコラーゲンやカルシウムを溶かして壊す
●骨形成:壊された部分に骨をつくる「骨芽細胞」がコラーゲンをつくり出し、カルシウムを定着させる糊の役割をするたんぱく質を塗っていく。そこにカルシウムが定着し、新しい骨がつくられる。
「破骨細胞」と「骨芽細胞」、2つの細胞がバランスよく働くことで骨は生まれ変わり、成人の場合はこのサイクルが約3年で繰り返されています。
骨の健康に必要なカルシウム、ただ摂るだけではダメ?!
骨の健康に欠かせない栄養素と言えば、カルシウム。骨をつくる材料です。もちろん『カルシウムをしっかり摂る』ことはとても大事なことですが、ただ摂るだけでは足りません。
なぜなら、カルシウムは身体に吸収されにくく、摂取してもその7割以上が排出されてしまうと言われています。そのため、いかに効率的に吸収させ、しっかりと定着させるかが大切。摂取したものを効率的に吸収させ、定着させるステップまで進んではじめて、骨の栄養となるのです。
骨を強くするための3つのステップ
強い骨とは、骨密度が高く丈夫で質の良い骨のこと。そうした骨をつくるために重要なのが、カルシウムが骨になるための3つのステップです。
① 摂取
骨をつくる材料となるカルシウムをしっかり摂る。(カルシウムは体内での吸収率が低い栄養素なので、)カルシウムの含有量が多く、体内の吸収率の高い食材を選ぶのがおすすめ。その代表格が牛乳・乳製品です。
② 吸収
カルシウムの体内への吸収を助ける働きがある栄養素を摂る。カルシウムの吸収を助けるビタミンDを含む食品(紅鮭、秋刀魚、しらす、卵など)を摂る。また、体内でビタミンDを生成するために日光浴をする。
③ 定着
カルシウムを骨に定着させるために役立つ栄養素(ビタミンKなど)を摂る。骨に適度な負荷を与えるような運動をする。バランスの良い食事を心がける。
骨の健康の強い味方となる「MBP」
さらに効率よく骨を強くするのに役立つのが希少たんぱく質「MBP」です。
「MBP」は、破骨細胞が必要以上にカルシウムを溶かさないように抑制する働きと、骨芽細胞を増やして活性化させカルシウムを骨に定着させやすくする働き、この両方をサポートする成分を持っています。つまり、骨を壊しすぎずに、骨をつくるための手助けをしてくれるのが「MBP」ということ。まさに骨の健康を保つうえで重要な成分なのです。
骨の健康のために、新たな習慣を
年齢とともに骨が弱くなるのは自然なこと。だからこそ、それ以上弱くならないために対策をし、「骨の健康によい生活習慣」を新たに取り入れることが欠かせません。意識的に食事からカルシウムを摂取し、バランスの良い食事を心がける。骨に重要な栄養を体内に吸収、定着しやすくするための「MBP」を取り入れる、日光浴や適度な運動をする、といった日々の生活行動を工夫していきましょう。