成長期の子どものために何をしてあげたら良いのか、多くの親が考えることでしょう。
順調に大きくなるために、栄養バランスの良い食事を用意し、しっかりと眠らせることを意識します。 そしてもうひとつ、身長を伸ばすには運動も大切です。どのように運動が関わってくるのかに注目してみましょう。
成長期っていつ?身長が伸びる仕組みとは
身長がぐんと伸びる成長期は、生まれる前から2歳ごろまでと、10歳ごろからの2回といわれています。
では、背が伸びるとはどのような仕組みなのでしょうか。
「背が伸びる」とは、つまり骨が伸びることです。骨の両端には骨端線と呼ばれる箇所があり、その部分の軟骨が増えることで骨が伸び、身長が伸びます。
ですから、身長を伸ばそうと思えば、骨を成長させなければいけません。
骨の成長には栄養が大切です。特に、カルシウム・ビタミンD・ビタミンKを摂れる、バランスの良い食事を意識しましょう。
運動をすることで身長が伸びる?
子どもの成長にはバランスの良い食事の他に、睡眠も大切です。なぜなら、子どもの成長に欠かせない成長ホルモンは、寝ている間に多く分泌されるからです。
成長ホルモンには身長を伸ばす作用があり、免疫力を高める役割もあります。
これらのことから、子どもの成長にはバランスの良い食事と睡眠が注目されますが、もうひとつ意識しておきたいことがあります。それが、運動です。
運動は成長ホルモンの分泌を促してくれるからです。それだけでなく、運動をするとお腹が空くので食欲が増し、栄養のある食事を摂りやすくなります。さらに、運動をすると適度な疲労があり、良い眠りにもつながります。
このように、運動そのものが成長ホルモンの分泌を促進するだけでなく、睡眠と食事にまで良い影響を及ぼすのです。
成長期にはどんな運動が良い?ダメな運動もある?
では、どんな運動をさせれば良いのかが気になるところです。
成長や健康のために必要な運動とは、適度な運動です。
本人が楽しめることを意識し、関節など身体の一部に強い負荷がかかる運動は避けましょう。たとえば、ウサギ跳びやウェイトトレーニングなどです。
継続的な激しい運動や、身体の一部に強い負荷がかかる運動は、骨端線を損傷させてしまう可能性もあります。
反対に、適度な運動は骨を鍛える効果があります。
骨は縦方向に負荷がかかると骨をつくる細胞が活発になり、強くなる性質があります。走ったりジャンプしたりなどの動作が含まれる運動がおすすめです。
成長期の運動が成人期の強い身体にもつながる
成長期の今、子どもに何が必要かを考えてきましたが、これは将来の健康にもつながります。
子ども時代の運動は、成人期の健康的な身体づくりに効果があるとされているのです。
健康寿命を延ばすには、運動習慣が重要です。子どものときの運動習慣は、大人になってからの運動習慣に好影響を及ぼし、生活習慣病になる危険性が小さくなると考えられています。
さらに、適度な運動で骨を鍛えておくと、将来の骨粗しょう症予防にもなります。
骨粗しょう症は高齢者になってから対策するものと考えられがちですが、最も有効な予防は若い頃に骨量を十分高めておくことです。
骨量が増えるのは成長期までで、ピークは20歳頃といわれています。その後、骨量は徐々に減っていくため、成長期にいかに骨量を増やしておくかが、骨粗しょう症予防のポイントとなります。
骨量を増やすには、カルシウムを始めとした栄養バランスの良い食事、そして、骨への刺激となる運動が大切です。
まとめ
子どもの身長を伸ばすには、バランスの良い食事と睡眠、そして運動が欠かせません。
運動は見落とされがちですが、成長期の今、運動しておくと成人後の健康にもつながります。 これらを意識して、子どもの成長と健康を上手にサポートしたいですね。