「子どものために何をしてあげれば良いだろう?」と悩んでいる人は多いでしょう。
中高生にもなると、家庭学習や将来の進路、交友関係、スマホの使い方など、親として気になることも増えます。成長期には、身長も重大な関心事のひとつかもしれません。
子どもの身体の発育に骨が関係することは知っていても、今の食生活が将来の骨の健康にまで影響があることはご存じでしたか?
子どもが将来、骨粗しょう症にならないように、10代の今から「骨貯金(ほねちょきん)」を始めましょう。
今回は、長い目で見てきっと子どものためになる骨貯金について解説します。
骨貯金とは骨にカルシウムを貯めること
子どものうちに丈夫な骨をつくることが大切だとは分かっていても、10代から骨粗しょう症の心配をするのは早すぎると思っていませんか?
そう思うのも無理はありませんが、骨のケアは先手必勝。身長を伸ばすためにも、適度な運動と、毎日の食事で十分なカルシウムを摂ることが大切です。
子どもの将来を考えるなら、銀行にお金を貯めるのと同じように、骨にカルシウムを貯めること、すなわち骨貯金をおすすめします。
骨量を増やせるのは20歳頃まで
貯金は大人になってからでも増やせますが、骨貯金によって骨量を増やせるのは、骨が成長する20歳頃まで。骨量は骨に蓄えられているカルシウムなどのミネラルのことで、骨の成長とともに増え、20歳前後にピーク(最大骨量)に達します。
最大骨量は40歳くらいまで維持できますが、その後は徐々に減少。骨量が一定以上減少すると骨粗しょう症のリスクが高まるため、骨が大きく成長する中高生の間に、最大骨量をできるだけ増やすことが重要なのです。
中高生からの骨貯金がおすすめな理由
骨は「カルシウムの銀行」と呼ばれます。
これに対して、血液中のカルシウムはすぐに使える現金のようなもの。血液中のカルシウムは筋肉の収縮や神経の伝達などに使われるため、足りなくなると骨のカルシウムを溶かして補充しなければなりません。
反対に、血液中のカルシウムが多過ぎるときは、骨に蓄えるか、尿中に排泄するかで調節します。実は、この配分が年齢によって異なり、成長期を過ぎると骨に蓄える量が減って、排泄される量が増えるのです。
さらに、食事で摂ったカルシウムの吸収率も成長期をピークに低下するため、同じ量のカルシウムを摂った場合、大人よりも子どものほうが、骨貯金に回せる量が多くなるわけです。
中高生は大人以上にカルシウムが必要
骨量は日々の骨貯金の成果と言えますが、特に10代の成長期は骨貯金を増やしやすい時期。その骨貯金によって骨が大きく丈夫に育つため、成長期の子どもは大人よりもカルシウムをたくさん摂る必要があります。 日本人の食事摂取基準2020年版では、1日に摂るべきカルシウムの量を以下のように設定しています。
これを見れば分かる通り、男女とも12~14歳でもっとも多くなっています。体重当たりの推奨量は12~14歳の男性20.4mg/kg、女性16.8mg/kg、30~49歳では男性11.0mg/kg、女性12.3mg/kgです。これを比較すると、中学生のカルシウム推奨量は、親世代の約1.4~1.9倍。日本人のカルシウム摂取量は全世代で推奨量を満たしていないため、中学生の子どもは、親と同じ食事だとカルシウムが不足する可能性が高いということです。
カルシウムとともに骨貯金をサポートする「MBP」をプラスしよう
骨貯金を増やすには、乳製品の摂取量を増やすのが効率的です。
牛乳はコップ1杯(200g)で220mg、ヨーグルトは1パック(100g)で120mg、プロセスチーズは1切れ(20g)で130mgのカルシウムを補えます。
これらに加えて、豆腐や納豆などの大豆食品、緑の葉野菜、小魚や切り干し大根、ひじきなども積極的に食べると良いでしょう。
とはいえ、切り干し大根やひじきの煮物を好んで食べる中高生は珍しいかもしれません。青菜や牛乳が苦手な子もいるでしょう。どうにか工夫して食べてもらいたいところですが、試行錯誤しているうちに成長期が過ぎてしまってはもったいないと思いませんか?
そこでおすすめなのが、骨貯金をサポートする「MBP」です。
「MBP」は牛乳にほんの少し含まれる機能性たんぱく質で、骨の細胞に働きかけて、骨にカルシウムを貯めやすい状態にしてくれます。これまでの研究から、「MBP」を摂ると骨量が増えることが分かっています。 20歳までに蓄えた骨貯金は一生もの。子どもの身長を伸ばすだけでなく、将来、骨の健康のことで苦労しないように、あの手この手で骨貯金を増やしましょう。