骨の強さの指標となる骨密度。骨は日々少しずつ作られ、生まれ変わっているため、骨密度の維持や向上のためにもっとも重要なもののひとつが、毎日の食事です。骨の健康に役立つ食材を摂ることはもちろんですが、調理法を少し工夫するだけで食材に含まれる栄養をより効果的に摂取することができます。この記事では、骨密度を上げるための食事や、よりよい調理のポイントについて解説します。
骨密度を上げる食事とは?
骨密度を上げるための食事のベースは、「偏りがなく、バランスがよいこと」です。炭水化物、たんぱく質、食物繊維、ビタミンなど、いろいろな栄養素をまんべんなくいろいろと摂取できるよう意識しましょう。加えて、骨を強くする食品については、積極的に摂るようにします。具体的な栄養素は次の通りです。
カルシウム
カルシウムは骨の主要成分であり、骨密度を保つために不可欠です
【具体的な食品】牛乳、乳製品や小魚など
「MBP」
骨密度を高める機能があるとされる乳たんぱく
【具体的な食品】牛乳、乳飲料など
ビタミンD
ビタミンDはカルシウムの吸収を助けます
【具体的な食品】サバ、イワシといった魚類、きのこ類
ビタミンK
骨を作る働き、またカルシウムの排泄を抑えて骨の破壊を防ぐ働きがあります
【具体的な食品】納豆、ホウレン草、小松菜、ニラ、ブロッコリーなど
たんぱく質
骨はもちろん、筋肉、内臓、血液、皮膚、髪など、身体の組織を作るもととなります
【具体的な食品】肉、魚介、大豆類、卵、乳製品など
骨を強くするためには、食材選びと組み合わせ
骨に欠かせない代表的な栄養はカルシウムですが、そもそもカルシウムは単体だと吸収率が悪い栄養素です。さらに体内で作り出すことができないため、毎日継続して食事で摂取することが欠かせません。そのため、できるだけカルシウム吸収率が高い食品を選び、さらにほかの食品や栄養素を組み合わせて、吸収率を高めるとよいでしょう。
<カルシウム吸収率が高い食品>
吸収率が高いのは、牛乳、乳製品(ヨーグルト、チーズ、カルシウム飲料)>小魚、魚類>野菜の順番です。
<カルシウムの吸収を助ける食材>
ビタミンDやビタミンKを豊富に含む食材に加え、マグネシウム、ビタミンCを一緒に取ると、吸収を高めることができます。
・マグネシウム:大豆類やピーナッツ
・ビタミンC:キャベツやピーマン、果物類
カルシウムの吸収を妨げるものは、摂り過ぎに注意!
骨の栄養になる食品を摂っていても、組み合わせる食材によってはカルシウムの吸収を妨げるものもあるので、以下の成分は摂り過ぎには注意するようにしましょう。
フィチン酸/シュウ酸
フィチン酸は、玄米、豆類。シュウ酸は、ほうれん草に多く含まれます。加熱すると成分が薄くなるのでおすすめです。
リン酸の多い食品
リン酸の過剰摂取は、カルシウム吸収を阻害します。インスタント麺やソーセージなどの加工食品、スナック菓子、清涼飲料などに多く含まれています。
高塩分の食事
塩分を多く摂取すると、尿へのカルシウムの排泄を増加させます。
アルコール、カフェイン
過度なアルコールで肝機能が低下すると、カルシウムの吸収率が下がります。また、カフェインにも利尿作用があるので、尿と一緒にカルシウムが排出されてしまいます。
骨を強くする、おすすめの調理法
カルシウムが多く含まれる食材と、吸収を助ける食材を掛け合わせると、効率よく摂取できるのでおすすめです。主に、クリーム煮、グラタン、ヨーグルト和えサラダ、チーズ焼きなど乳製品とのかけ合わせがベストです。
・野菜や魚、肉×クリーム煮、グラタン
・緑黄色野菜×ナッツ×ヨーグルト和えサラダ
・肉や魚、野菜、豆腐×チーズ焼き
骨密度を高めるために骨のもととなる栄養素をしっかり摂り、栄養効果を十分に働かせて身体に蓄えていきましょう。
<参考レシピ>
https://honemirai.meg-snow.com/hone-goodstory/fun/recipe/