筋肉を増やす食事のポイント!たんぱく質だけで筋肉はつくれない

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筋肉を増やす食事として、たんぱく質が重要なことはご存知でしょう。
たんぱく質は筋肉をつくるための主な材料となります。しかし、たんぱく質を多めに摂るだけでは不十分です。
そこで今回は、効率的に筋肉をつけたい人が知っておきたい食事のポイントを解説します。

炭水化物を減らし過ぎると筋肉は増えない

筋肉をつけるには、炭水化物をできるだけ減らし、たんぱく質を多めに摂ったほうが良いと思っていませんか?もしそうなら、認識を改めたほうが良いかもしれません。

炭水化物は「糖質」と「食物繊維」のことですが、糖質は身体にとって最も大切なエネルギー源です。エネルギーが不足すると、体内で筋肉を合成することができません。それどころか、筋肉のたんぱく質がエネルギー源として利用されるため、今ある筋肉すらも減ってしまうのです。

つまり、炭水化物を減らし過ぎると、いくら食事からたんぱく質を摂っても、生命維持のためのエネルギー源になるだけ。たんぱく質を筋肉の材料として使うには、炭水化物を適度に摂ることが大切です。

たんぱく質は色々な食品から摂る

たんぱく質は、肉・魚介類・大豆・卵・乳製品などに多く含まれています。中でも、鶏むね肉やささみは脂質が少なく、筋肉の合成に深く関与している「ロイシン」という必須アミノ酸が豊富なので、積極的に食べている人も多いのではないでしょうか。

しかし栄養学的には、たんぱく質は色々な食品から摂るほうが良いとされています。たんぱく質は20種類のアミノ酸がたくさん結合した物質で、食品によって含まれるアミノ酸が異なるため、同じ食品ばかり食べていると、体内のアミノ酸に偏りが生じるからです。

アミノ酸は筋肉だけでなく、骨や皮膚、髪、血液、ホルモン、抗体などの材料になりますが、20種類のうち1種類でも不足すると、必要なものを合成できません。20種類のアミノ酸をバランス良く摂るために、朝昼夕の食事で違うたんぱく質食品を摂るのが望ましいでしょう。

筋肉の合成に関わるビタミンを積極的に摂る

体内で筋肉を合成するには、材料となるアミノ酸とエネルギー源となる炭水化物のほか、以下のビタミンを十分に摂ることが重要です。

ビタミンB6

たんぱく質の合成をサポートする役割があります。
<おすすめの食品>玄米、にんにく、バナナ、レバー、マグロなど

ビタミンB2

ビタミンB6と同様、たんぱく質の合成に関わっています。
<おすすめの食品>レバー、のり、アーモンドなど

ビタミンD

筋肉の合成を促す働きがあり、高齢者の筋力維持にも重要だとされています。
<おすすめの食品>鮭、鯖、秋刀魚、マグロ、きのこ類(天日干し)

ビタミンC

筋肉と骨をつなぐ「腱」の主成分である「コラーゲン」を合成する際に必要です。
<おすすめの食品>野菜、果物、芋類

栄養補給のタイミングを逃さない

筋肉をつけるためにトレーニングをする際は、栄養補給のタイミングにも注目してみましょう。

トレーニング前

エネルギーが不足しないように、糖質を補給しておくことがポイントです。バナナやゼリー、おにぎりなどで小腹を満たすと良いでしょう。

トレーニング中

数時間に及ぶ本格的なトレーニングを行う際には、トレーニング中にも糖質と水分を補う必要があります。スポーツドリンクには糖質に加え、汗とともに失われる電解質がバランス良く含まれているのでおすすめです。

トレーニング後

筋肉の合成が促進されるため、できるだけ早く、たんぱく質、糖質、ビタミンB群を補いましょう。筋トレ後はプロテインドリンクを飲むイメージがありますが、牛乳にもこれらの栄養素がすべて含まれており、カルシウムの供給源としても優秀です。

筋肉と一緒に骨も鍛えよう!

地道なトレーニングを続けると、筋肉だけでなく骨も鍛えられます。ただし、汗と一緒に骨の主成分であるカルシウムも流出してしまうため、しっかり補うことが大切です。

カルシウムは、牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品をはじめ、ほうれん草や小松菜などの青菜、しらす干しや丸干しなどの小魚に含まれています。
また、ビタミンDは筋肉の合成だけでなく、カルシウムの吸収を促進する働きがあるため、天日干ししたきのこ類や鮭、鯖などの青魚を積極的に摂ると良いでしょう。

管理栄養士・食育インストラクター 2000年からライター・編集者としてメディア制作に従事。業務を通じて食と健康に興味を持ち、2017年に管理栄養士資格を取得。現在は人間栄養学に基づいた健康記事の執筆活動を中心に、健康相談業務にも携わる。

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