鶏の胸肉とささみに含まれる栄養素で骨の健康を守ろう!

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近年、鶏肉ブームともいえる状況が続いています。栄養豊富な胸肉とささみは、筋肉をつけるためだけでなく、骨にも良い影響があるのをご存知でしょうか。鶏の胸肉とささみの栄養素と、骨への影響、おすすめ料理について解説します。

鶏の胸肉とささみは良質な食材

鶏の胸肉とささみはとても良質な食材です。まず栄養が豊富ということ。たんぱく質を多く含む食材の代名詞ともいえる存在になっています。
また、鶏の胸肉とささみは、とてもヘルシーであることも特長のひとつです。鶏の胸肉やささみが筋力トレーニングをしている人の食事の定番になっているのは、たんぱく質を多く含んでいるとともに、カロリーが少なくヘルシーだからということもあります。
牛肉や豚肉よりも安価であることも鶏の胸肉とささみの魅力です。日常的に食卓に取り入れることができるため、鶏の胸肉とささみは広く親しまれている食材です。

鶏の胸肉とささみに含まれる成分量の比較

鶏の胸肉とささみは、各成分がどの程度含まれているのでしょうか。皮なしの胸肉とささみの栄養素を他の種類のお肉と比べてみましょう。

●エネルギー量
鶏胸肉:105kcal
鶏ささみ:98kcal
鶏もも:113kcal
豚ロース:248kcal
牛肩ロース:380kcal

たんぱく質量
鶏胸肉:23.3g
鶏ささみ:23.9g
鶏もも:19.0g
豚ロース:19.3g
牛肩ロース:13.8 g

●脂質量
鶏胸肉1.9g
鶏ささみ:0.8g
鶏もも:5.0g
豚ロース:19.2g
牛肩ロース:37.4g

炭水化物量
鶏胸肉:3.4g
鶏ささみ:2.8g
鶏もも:2.3g
豚ロース:3.0g
牛肩ロース:4.6g

出典:文部科学省「食品成分データベース」https://fooddb.mext.go.jp/

※上記は可食部100gあたりの数値。
鶏胸肉:皮なし/生、 鶏ささみ:生、 鶏もも/皮なし/生、 豚ロース/脂身つき/生、 牛肩ロース:脂身つき/生

ご覧の通り、鶏の胸肉とささみとともにエネルギー量や脂質量が他の種類のお肉に比べて少なく、たんぱく質量が多いことが分かります。いわゆる「低脂肪、高たんぱく」の食材ですね。

鶏の胸肉とささみは、骨の健康にどう役立つ?

鶏の胸肉とささみは、実は、筋肉だけでなく骨を強くするのにも向いている食材です。栄養素別に見ていきましょう。

まずは、たんぱく質。たんぱく質は、骨を形成し、そして維持します。たんぱく質は、コラーゲンの原料になっていますが、このコラーゲンは、骨の強度に重要な「骨のしなやかさ」に関わっているのです。骨の半分はカルシウム、残りの半分はコラーゲンで作られているといわれます。もっとも、たんぱく質は筋肉を作るためにも欠かせない栄養素でもあり、骨折を防ぐために筋肉が必要となります。

次に、ビタミンB6です。鶏の胸肉100gにはビタミンB6が0.64mg、ささみ100gには0.62mg含まれています。これは、鶏ももや豚ロースの約2倍以上の含有量です。ビタミンB6は、骨の代謝に関与しており、骨のコラーゲンの劣化を防ぐ栄養素とされていますので、たんぱく質とともに鶏の胸肉とささみに含まれるビタミンB6は、骨の強度をサポートしています。

このほか、鶏の胸肉とささみには、ビタミンKやリン、マグネシウムが含まれており、これらも骨の健康に重要な要素です。ビタミンKは、たんぱく質の働きを活性化するとともにカルシウムを骨に沈着させ、骨代謝のバランスを整えます。リンとマグネシウムは、カルシウムと一緒に骨を作ります。

鶏の胸肉とささみの調理する上でのポイントは?

鶏の胸肉やささみは、急速に加熱すると硬くなる傾向があります。調理する際は、じっくり中火~弱火で加熱したり、加熱前にフォークなどで小さな穴を開けたりすることで、仕上がりを柔らかくする方法があります。

また、栄養素の面から、鶏の胸肉やささみとともに積極的に摂りたい食材として、牛乳・乳製品、豆腐などの大豆製品、きのこ類、緑色野菜、海草類などがあります。
鶏の胸肉やささみにはカルシウムはほとんど含まれません。牛乳、乳製品は、カルシウムの含有量が多いだけでなく、カルシウムの吸収率が高い食材です。牛乳やヨーグルト、チーズなど乳製品も積極的に摂ることは、骨のために非常に重要です。豆腐などの大豆製品もカルシウムの吸収率の良い食品です。
また、カルシウムを吸収しやすくする食材として、ビタミンDが多く含まれるきのこ類や、ビタミンKが多く含まれる緑色野菜や海草類なども組み合わせることで、骨を強くする食事が実現できます。

まとめ

鶏の胸肉とささみは、低脂肪、高たんぱくで筋肉や骨にとって良質な食材です。たんぱく質だけでなく、ビタミンB6や、ビタミンK、リン、マグネシウムなど健康に重要な栄養素が多く含まれています。一方で、カルシウムがほとんど含まれないため、鶏の胸肉とささみとともに、牛乳、乳製品、またビタミンDやビタミンKを多く含む食材とともに食べて骨の健康を維持していきたいですね。カルシウムが摂れて、鶏の胸肉とささみ同様に低脂肪、高たんぱくなカッテージチーズなどは特におすすめです。

医療系広告代理店勤務を経て、某医療雑誌の編集長。専門医向けの国際学会の記事から一般向けの病気解説まで幅広く対応。その傍ら、クリニックのHPのリニューアルにも従事し、最近ではメダリストのインタビューや自動ドア関連コンテンツなど医療以外の分野も様々手がける。

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