健康維持やダイエットのためにウォーキングを始めたいけれど、紫外線が気になる方も多いでしょう。
悪い面が取り上げられることが多い紫外線ですが、実は骨密度アップに役立つビタミンDの合成に関わっています。
紫外線を味方に付けて、元気な骨を育てるウォーキングのポイントをまとめました。
骨密度を上げる!おすすめは「早歩き」
ウォーキングはただ歩くだけですが、骨密度を上げる運動として特に有効だとされています。そのカギとなるのが、「骨芽細胞」という骨をつくる細胞です。歩くと足裏から骨に振動が伝わり、骨に存在する骨芽細胞が活性化されるのです。
骨密度に対するウォーキングの効果は、複数の研究で示されています。アメリカで行われた閉経後の女性を対象とした調査によれば、週に7.5マイル(約12km)以上歩くグループは1マイル(約1.6km)未満のグループに比べて、全身の骨密度が高かったとのこと。
また、閉経前の女性を対象とした研究では、1日30分、週3回以上の早歩きが、骨密度の維持に役立つと結論付けています。
歩くだけなら通勤や買い物の行き帰りにもできそうですが、いつもよりも少し早く歩くことがポイント。1日20〜30分の早歩きを習慣にすることで、将来の骨粗しょう症のリスクが大幅に低下する可能性があるのです。
骨を強くする早歩きのコツ

通常、歩くスピードを上げようとすると、歩幅を大きく取ろうとします。ところが、その方法では体重移動が難しくなり、かえって速度が落ちてしまうことも。無理なくペースを上げるには、以下のことを意識すると良いでしょう。
◎背筋を伸ばして歩く
頭頂部から糸で引っ張られるイメージで、背筋をまっすぐ伸ばしましょう。姿勢を良くするだけで体幹の筋肉が働き、呼吸も深くなります。
◎腕を曲げて前後に振る
腕を曲げると素早く振ることができ、脚の動きもついてきます。肩が上がらないように肘を85~90度曲げ、腕を前後に振りましょう。
◎かかとで着地する
つま先を上げて「かかと」で着地し、つま先を下ろして「足指の付け根」で蹴り出します。着地の際、「かかと→つま先」に重心を移動させることで、スムーズに前に進みます。
◎前脚はほぼ真下に置く
腕振りと着地時の重心移動で推進力がつくので、前に出した脚はほぼ真下に置くだけで前に進みます。歩幅を小さくすることで後ろ脚を前に出しやすくなり、歩数が増え、速度が速くなります。
◎膝を伸ばし過ぎない
地面を蹴るときは膝が伸びますが、力が入ると身体が跳ねてしまいます。頭が上下しないように気を付けましょう。
適度な日光浴で不足しやすいビタミンDをカバー
ウォーキングが骨に良いと分かっていても、屋外での運動は紫外線が気になるもの。特に女性は「できるだけ避けたい」と思うかもしれませんが、紫外線には「ビタミンDの合成を促す」という重要な役割があります。
ビタミンDは、骨の材料となるカルシウムの吸収を助ける栄養素で、食事だけで必要量を満たすのは困難だとされています。それを補っているのが、体内で産生されるビタミンDです。ヒトの皮膚にはビタミンDの元になる物質があり、紫外線を浴びるとビタミンDに変化します。
日本人の食事摂取基準2025年版では、食事から摂るべき目安量を9.0μg/日(成人男女)としていますが、実際の必要量は10~20μg/日と考えられており、「日常生活において可能な範囲内での適度な日光浴を心掛けることが重要」と書かれています。
では、適度な日光浴とは、どのくらいでしょうか?
紫外線量は季節や天気、地域、時間帯によって大きく異なります。また、肌の色や露出している面積によってもビタミンDの産生量が違ってくるため、一律に「〇分」とするのは困難です。
一般的には、夏の日中なら5分~20分程度で、食事からのビタミンDと合わせて必要量を得られるとされていますが、日焼けの初期症状である紅斑(皮膚の赤み)が出ない時間を目安にすると良いでしょう。
ウォーキングは美肌づくりにも有効

日焼けには注意が必要ですが、ウォーキングは骨だけでなく、肌にも良い効果がいくつかあります。
まず、歩くことで全身の血行が良くなり、肌のすみずみまで栄養素や酸素が行き渡ることで、ターンオーバーがスムーズに。その結果、肌のハリや透明感アップが期待できます。
また、ウォーキングのようなリズミカルな運動は、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌を増やすとされています。セロトニンが不足すると不安やイライラを感じやすくなりますが、ストレスは肌にも悪影響を及ぼします。ウォーキングはストレスケアにもぴったりです。
もちろん、強い紫外線を長時間浴びるのは避けたいところ。紫外線量がピークとなる日中を避け、帽子や日焼け止めを上手に取り入れながら、1日30分の早歩きで、骨と肌を育みましょう。





