サッカーで疲労骨折する原因と症状は?予防法も解説

FacebookTwitterLine

サッカーがもっと上手くなりたい、もっと練習したい!という思いがあるのに、ケガのせいで休まなければいけない…ということは避けたいですよね。
けれど、サッカーに取り組む少年・少女だけでなく、プロサッカー選手にも多いといわれるのが疲労骨折です。
決して他人事ではない疲労骨折の原因や症状、予防法を解説します。

サッカー選手に多い疲労骨折

サッカーはフィールドをハイスピードで走りながら、急に方向転換するような動きがあります。激しい動きが多く、プレーヤー同士がぶつかる可能性も高いため、ケガを負うリスクは低くありません。

足首の捻挫やふくらはぎの肉離れがサッカー選手に多いケガですが、疲労骨折もそのひとつ。
疲労骨折の場合、歩く程度では痛みがなかったり、日常生活では困らなかったり、プレーを続けられないほどではないというケースもあるため、見過ごされることも少なくありません。
しかし、治療せずに放置すると重症化や再発のリスクがあるため注意が必要です。

サッカーではどこを疲労骨折しやすい?原因と症状は?

サッカーで疲労骨折しやすい箇所は、第5中足骨です。この箇所の疲労骨折をジョーンズ骨折といいます。第5中足骨とは、足の甲にある「中足骨」の小指側。感覚的には足の甲の外側や小指の付け根に痛みを感じます。

疲労骨折の原因と症状

通常の骨折は大きな衝撃が加わって骨が折れますが、疲労骨折はオーバーユースが一番の原因です。
サッカーによる素早い動きの繰り返しが足に負荷がかかり、骨に疲労が溜まり疲労骨折となります。
運動時に痛みが出現し、安静時に軽快しますが、無理をして運動を続けていると安静時にも痛みが出現します。
痛みに気づくタイミングは人それぞれです。骨が慢性的なストレスにさらされている段階で気づく人もいれば、完全に骨折してから痛みに気づく人もいます。

疲労骨折の治療方法

疲労が蓄積されている状態や、小さな亀裂が生じている状態で発見されれば、運動の中止や松葉杖の使用により負荷を避ける保存療法となることが多いです。
しかし慢性化した場合や完全に骨折してしまった場合は、ギプス固定や手術が必要となるケースもあります。
通常、2~3ヶ月でスポーツへの復帰が可能といわれていますが、重症度によってこの期間に差はあります。

サッカーでの疲労骨折を防ぐには?

サッカーでの疲労骨折を防ぐには、いくつかの取り組みを積み重ねていくことが大切です。

トレーニングを多様化する

同じ部位への過度なストレスが疲労骨折の主な原因です。トレーニングを多様化し、上半身と下半身ともに筋力トレーニングを取り入れましょう。バランスよく全身のトレーニングをすることで、疲労骨折に限らずプレー中のケガのリスクを減らせます。
トレーニング前のウォームアップと、トレーニング後のクールダウンも怠ってはいけません。クールダウンは軽視されやすいですが、ストレッチで疲れを残さないようにすることも大切です。

休息と回復があってこそのトレーニング効果

疲れた状態でプレーを続けると、ケガにつながる恐れがあります。疲れをためないように意識しましょう。
ハードなトレーニングで負荷をかけた後、十分な栄養と休息をとることが大切です。
栄養と休息が十分にとれていないと、トレーニングの効果が限定的になるともいわれています。
定期的な休息日を設定し、十分に睡眠をとるようにしましょう。

骨の形成に必要な栄養素を摂る

骨密度が低いと負荷への抵抗力が弱くなるため、疲労骨折の発症率が高くなるといわれています。
骨密度を高めるために、骨の形成に必要な3つの栄養素を積極的に摂りましょう。

骨の主成分であるカルシウム・・・牛乳やプロセスチーズ、ひじきなど
カルシウムの吸収を助けるビタミンD・・・イワシや秋刀魚、鮭やきのこ類など
カルシウムを骨に沈着させるビタミンK・・・納豆やほうれん草、ブロッコリーなど

骨のためにはこの3つを意識して摂りたいですが、サッカーをするうえでのケガは疲労骨折だけではありません。ケガを予防し、コンディションを整えるために他の栄養素も過不足なく摂りましょう。

また、「MBP」という成分は骨の生まれ変わりを円滑にします。骨をつくる力を活発にしてくれるので、強い骨づくりをする際には注目の成分です。

練習環境を整えることも大切

プレー中のケガを防ぐには、練習環境を整えることも大切です。
固い土のグラウンドは衝撃を吸収しにくく、人工芝のグラウンドはグリップ力が高いことから足への負荷が大きくなるといわれています。
グラウンドを変えることは簡単ではないため、シューズを使い分ける工夫が必要です。
ランニング時にはランニングシューズを履き、土用、天然芝用、人工芝用とグラウンドごとにスパイクも複数用意しましょう。

また、自分の足に合ったインソールの活用もおすすめです。
足裏のアーチを支える働きをして足裏の負担を軽減してくれます。

まとめ

サッカーのプレーによる疲労骨折を予防するには、トレーニングの多様化や休息、十分な栄養が必要です。
疲労骨折はオーバーユースが主な原因ですが、骨密度が低いと疲労骨折の発症率が高くなるといわれています。
骨の形成に必要な栄養素や、骨をつくる力を活発にしてくれる成分「MBP」を積極的に摂って骨密度を高めましょう。

医療法人幸鷺会 森整形外科リハビリクリニック 院長 。 公益社団法人日本整形外科学会 整形外科専門医 日本スポーツ協会公認スポーツドクター
生命保険会社勤務などを経て、2016年よりライターとしてメディア制作に従事。主に女性向けのメディアにて数々の記事を担当。現在はフリーのライターとして美容・健康・マネーなどを中心に、女性が知りたい、女性に知ってほしい情報を執筆。読み進めやすく分かりやすい文章を得意とする。

コラム記事ランキング

あわせて読みたい

骨のケアには
食事+運動と日光浴!

骨の健康を維持・強化するために、カルシウムの摂取はとても大切です。
カルシウムは、体内に吸収されにくいため、摂取されても多くは排出されてしまいます。意識して食事からカルシウムを摂取する。そして、体内に吸収、定着しやすくするために日光浴、バランスの取れた食事、適度な運動も大切です。

骨代謝を改善し
手軽に骨ケア
「MBP」とは

「MBP」は、牛乳にわずか0.005%しか含まれていない希少なたんぱく質です。骨をこわす力とつくる力のバランスを調整して、骨の新陳代謝を改善してくれるのが「MBP」なのです。

おすすめリンク

プロジェクト推進