
運動することが良いとはいうけれど、運動習慣がなかなか身につかない。そんな方に読んでいただきたい記事です。運動の大切さや、運動習慣がない人でも気軽にできる運動、筋肉とともに骨に着目した運動をご紹介します。
運動不足のデメリット

運動不足によって、ストレートネック、肩こりや腰痛、ひざの痛み、骨折などに至ると身体の動きが制限され、さらなる運動不足が続くことがあります。その結果、筋肉量や骨量が減り、将来的にフレイル(加齢により心身が老い衰えた状態)や寝たきり状態になるリスクが上がることも考えられます。
さらに、運動不足は、肥満や肌に張りがなくなり老けて見えるなど、見た目にも影響を及ぼします。
運動習慣があると幸福度が上がる?

運動不足が健康に良くないことは明らかですが、それは身体だけでなく精神の健康も含まれます。運動不足は、うつ病や不眠症の原因となると考えられています。運動不足の人ほど不安が強い傾向にあり、逆に運動している人は比較的前向きで幸福感が高いという研究があります。
セロトニンやドーパミンをご存知でしょうか。幸せや、やる気を感じるために、神経から分泌されるホルモンです。運動することでセロトニンやドーパミンが活性化することがわかってきています。運動は心の健康にも大切だということが科学的にもわかってきています。
運動が続かない理由と続けるためのポイント
そうはいっても、運動を続けることはなかなかできないものですよね。普段運動していないと思い立って突然始めても次の日にはもう身体がキツい、また、毎日忙しくて運動の時間を確保できないという方も多いと思います。運動を続けるためのポイントのひとつは、ささいなことを運動として捉え、それを1日数十秒でもよいので続けてみることです。
また、運動するモチベーションを下げないこともとても重要です。運動した内容をカレンダーや日記に書くと、後日振り返ったときに自信になります。運動した自分を自分で褒めることも効果的です。口に出して褒めると脳がその気になります。そのやる気が次の日の運動につながっていくのです。また、運動できなかったとき自分を責めるのではなく「できない日もある」と割り切ると、また運動しようと思えるのではないでしょうか。
運動習慣がない人のための、日常生活で実施できる運動
ここで、運動習慣がない人のための気軽な運動をご紹介します。
ふくらはぎや太もも、全身を伸ばす
ふくらはぎは、第二の心臓ともいわれ、下半身から血液を送り出すポンプの役割があります。ふくらはぎをほぐすことで血行を良くします。同じように、太ももや脇、脇腹を伸ばすことで血行が良くなり筋肉もほぐれます。
電車内は座席に座らずに立つ
電車で立っているだけで身体が揺れに耐えることとなりますので、足腰や体幹、バランス感覚を鍛えることになります。
大股で歩く
股関節のまわりには姿勢を保つ筋肉がありますので、大股で歩くことは股関節のトレーニングになります。
階段を使う
駅や建物でエスカレーターではなく階段を選ぶと、自分の体重を使ったトレーニングになるのです。可能なら階段は一段飛ばしするとより運動強度が上がります。
運動は筋肉だけでなく骨にも良い
運動は、筋肉のトレーニングだけでなく、骨のトレーニングにもなることをご存知でしょうか。骨は日々の刺激や重圧の力が大きいと、そのプレッシャーを何とか耐え支えようとして 丈夫になっていくと考えられています。骨の強さを維持するには、骨のトレーニングとして、運動で骨に刺激や重圧を与えることが大切です。
骨に効果的な体操をご紹介します。
その名も「かんたん骨(コツ)体操」。骨のプロが考案した、5秒×2セットでできてしまうとても簡単な体操です。
「骨に良い運動」を始めたいけれど、激しい運動は難しい方、40歳以上、特に女性の方、年を重ねても元気に歩きたい方に特におすすめです。骨を強くする体操、骨を整える体操、骨を支える体操といった種類があります。
「かんたん骨(コツ)体操」はこちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
運動不足は心身にさまざまな不調をもたらします。運動を継続するポイントは、まずは日常の動作にちょっとした工夫を取り入れることです。また、骨に刺激を与える体操は健康にとても有用です。
さらに、運動して鍛えられた筋肉や骨を維持するには、栄養を十分に補給することが重要です。特に重要なのは、たんぱく質やカルシウム、ビタミン類です。たんぱく質は、肉や魚、卵、大豆などに含まれ、筋肉と骨を形成し維持します。乳製品や乳飲料に豊富に含まれるカルシウムは骨の材料です。カルシウムは運動を続けるために必須です。カルシウムが十分に身体に吸収されるために、魚などに含まれるビタミンDや、海藻などに含まれるマグネシウムなどを摂ることも大切です。運動する習慣と、栄養を摂る習慣、ともに身につけていきたいですね。