「日光はシミやシワのもとになる」「美白に日焼けは大敵」と、年々太陽を浴びる機会が減っていませんか?
ところが、日光浴は日々の健康や美容にとても重要で想像以上のメリットがあります。そんな日光浴の嬉しい効果と、より効率的で正しい日光浴の方法、そして太陽の紫外線は身体に悪い?といった疑問についても解説します。
日光浴にはどんな効果がある?
日光浴は、昔から健康法のひとつともいわれており、実は私たちの健康維持に重要ないくつかの役割を果たしているのです。
体内リズムを整える
人間には「体内リズム」というものがあります。睡眠、血圧、体温、内臓の働きなど、身体の機能が正しく働くためには、この体内リズム=体内時計が必要で、ずれたり崩れたりすると様々な不調を引き起こします。日光浴は体内時計を正しく機能させ、ズレを整えてくれるのです。
ストレス解消になる、気持ちが安定する
気持ちを安定させたり、幸福感を感じたりするための脳内の神経伝達物質である「セロトニン」。別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、ストレス耐性を高める重要な働きがあります。日光浴、特に朝日を浴びることで、セロトニンの分泌が促進され、良質な睡眠にかかせない睡眠ホルモン「メラトニン」の生成も促されます。
体温が上がる
日光浴をすると体温が上がります。体温が上がると免疫力も大きくアップすると言われ、身体全身の血流も良くなります。血流が良くなると身体を作るさまざまな細胞の働きが活性化され、丈夫な筋肉や骨の形成にもつながります。
ビタミンDを生成する
ビタミンDは、免疫力の維持、骨の健康に欠かせない要素です。そんなビタミンDは、紫外線を浴びることで作られ、さらにカルシウムの吸収を促してくれます。逆に不足してしまうと、骨粗しょう症のリスクが高まり、免疫が下がり風邪やインフルエンザといった感染症にもかかりやすくなります。
骨の健康、美容、免疫に関わる「ビタミンD」と日光浴の関係
太陽を浴びることで生成されるビタミンDは、私たちの身体にとても重要な働きを担っています。そのひとつが、免疫機能の調整です。身体に入ってきた細菌やウイルスと戦って、正しい免疫機能を維持してくれます。また、ただ摂っただけでは吸収しづらいカルシウムの吸収を促し、骨を強くしてくれる働きがあります。さらには美肌効果。ビタミンDは肌のバリア機能を高める、肌のターンオーバーを促進するなど、美肌を促してくれる働きがあるのです。
近年はシミやシワ、美白を気にして太陽を浴びない、さらにコロナ禍の外出制限で外に出る機会が以前より減った、という人が増え、ビタミンD不足が問題視されています。ストレスを感じやすくなった、よく眠れなくなったという不調だけでなく、いずれ糖尿病、認知症、心臓疾患、高血圧、骨粗しょう症などの発症リスクも上昇します。
ただし、炎天下で長時間の日光浴、日焼け目的での浴び過ぎは注意が必要です。
今日から実践したい!効果的な日光浴の方法
【適度な日光浴の時間やタイミング】
・時間帯は午前中
・15分~30分程度
・毎日出来なければ1日おき
朝早い時間は、セロトニンの量が増えます。逆に午後は紫外線量が増えるので要注意。夏は午前中まで。冬や曇り、雨の日などは、晴れの日より長めにします。
※注意点…長い間浴び過ぎると、シミやそばかす、肌の老化、皮膚がんなど紫外線による影響が懸念されます。また、夏は熱中症のリスクもあります。しっかり水分を取り、冷やすなどのケアも必要です。
【おすすめの方法】
・朝起きたら、すぐに太陽の光を浴びる
・朝のウォーキングが一番おすすめ
・顔や腕には当てず、手のひらを太陽に向けるだけでも効果的
ガラス越しでは少し効果が薄れてしまいます。直接ではなく日陰でもOK。空気中や植物や障害物に反射しているので、できるだけ外にいることがポイントです。
手軽にできる日光浴は美と健康の源!今すぐ取り入れよう
美容面を気にして普段からしっかり紫外線対策をしているという女性は多く、ビタミンDが不足しがち。さらにオンラインサービスの拡大、在宅勤務などが増え、知らず知らずのうちに外に出なくなっています。「なんとなくやる気が出ない」「睡眠の質が良くない」といった心身の不調を引き起こしている原因のひとつは、もしかしたら日光浴不足かもしれません。
季節や住んでいる地域によって日照時間は変わるので、その時期や場所に合わせて調節しましょう。浴び過ぎは禁物ですが、適度な日光浴は、美と健康のために不可欠!さっそく今日から実践してみてください。