【医師監修】シワ・たるみが骨密度低下のサイン?!骨は顔から減っていく

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肌のケアや表情筋のトレーニングに取り組んでいるのに、思ったような効果が感じられない。そんなふうに感じたことはありませんか?

実は、その背景に骨密度の影響があるかもしれません。顔のシワやたるみ、輪郭のぼやけといった見た目の変化の裏に、全身の骨密度や、顔の骨の変化が隠れて存在するとしたら…?これからの美容習慣として、骨に目を向けることの重要性をご紹介します。

シワ・たるみの原因は肌だけじゃない?

年齢を重ねるにつれ、顔のシワやたるみは気になってきますよね。肌の水分量の低下や筋肉の衰えによりハリが失われ、その結果として顔にシワやたるみが現れる、という考えが一般的だと思います。そのため、顔のシワやたるみの対策として、スキンケアや表情筋トレーニングに力を入れている方は少なくありません。

しかし、近年ではそれだけではなく、顔の骨格の加齢変化、特に骨量や骨密度の低下も見た目年齢に影響していると考えられています。加齢により顔の骨が痩せてくると、その上にある皮膚や脂肪を支える力が弱まり、重力に逆らえず下垂しやすくなります。たるみや影、シワといった外見の変化は、骨から始まっている可能性があるのです。特に骨粗しょう症の影響で顔の骨自体が痩せてくると、骨格の立体感や輪郭の変化として、より顕著に見た目に現れることもあります。

顔の骨密度にも着目する時代へ

これまで骨密度のケアというと、背骨や大腿骨(太ももの付け根の骨)など、大きな骨に注目されがちでした。しかし近年では、顔の骨にも加齢や骨粗しょう症の影響が及ぶことが明らかになっており、見た目の印象や若々しさを保つためにも、顔の骨密度に対する意識が高まっています。

顔の骨はもともと非常に薄く、骨量のわずかな変化でも外見に影響しやすい部位とされています。特に眼窩や上顎、下顎といった部分では、年齢とともに骨の体積が減りやすく、それに伴って顔の立体感が失われていきます。この変化は肌や筋肉の老化と同じく、見た目年齢に大きく関与する要素です。

また、こうした現象は美容医療の分野でも注目されています。顔の骨格変化が外見の印象に与える影響についての理解が進むにつれ、骨の構造に着目した美容的アプローチも模索されるようになっています。

骨密度の変化は決して体内だけの問題にとどまらず、外見や美容にも関わる変化である、という新たな視点が広がってきています。シワやたるみ、フェイスラインの変化が気になる方にとって、スキンケアや筋肉ケアだけでなく、骨密度のケアにも目を向けることが、これからの美容習慣のひとつになっていくかもしれません。

顔の骨密度を守るには? 食事と運動がカギ

顔の骨密度を維持するには、日常生活のなかで骨に適度な刺激を与え、栄養をしっかりと摂取するという、運動と食事からのアプローチが重要です。

運動としては、骨に適度な負荷をかけることが、骨の形成を促すうえで有効とされています。ウォーキングやジョギングなど、一定の衝撃が加わる有酸素運動は、顔の骨に直接的な刺激を与えるわけではないものの、全身の骨の代謝を活性化しますので、間接的に効果が期待できます。ほかにも、正しい姿勢や表情筋の使用を意識することで、顔の骨や筋肉のバランスを保ちやすくなります。

食事では、骨の主成分であるカルシウムや、その吸収を助けるビタミンD、さらに骨の代謝に関わるたんぱく質の摂取が基本です。乳製品や大豆製品、小魚やきのこ類、野菜を組み合わせることで、必要な栄養素をバランスよく取り入れることができます。

また、骨密度を高める成分として「MBP」が注目を集めています。「MBP」は乳由来のたんぱく質の一種で、骨形成を促進し、骨吸収を抑制する働きが確認されています。

シワとたるみ対策は骨密度から

顔の骨密度は、加齢によって確実に変化していきます。美容医療の現場でもこの話題は注目されており、骨を意識したアプローチが新たな選択肢として広がり始めています。

もちろん、スキンケアや筋肉のトレーニングも重要です。しかしそれと同じくらい、骨密度を維持する視点がこれからの美容習慣の鍵になります。年齢に負けない若々しさを保つために、顔の骨密度を増やすことが求められている今こそ、骨に目を向けてみてはいかがでしょうか。

医療法人幸鷺会 森整形外科リハビリクリニック 院長 。 公益社団法人日本整形外科学会 整形外科専門医 日本スポーツ協会公認スポーツドクター
医療系広告代理店勤務を経て、某医療雑誌の編集長。専門医向けの国際学会の記事から一般向けの病気解説まで幅広く対応。その傍ら、クリニックのHPのリニューアルにも従事し、最近ではメダリストのインタビューや自動ドア関連コンテンツなど医療以外の分野も様々手がける。

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