【医師監修】冷え性は「○○ケア」で改善!骨粗しょう症にも効果的な方法とは?

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「手足の先がいつも冷たい」「重ね着しても寒い」──そんな“冷え性”に悩む女性は少なくありません。
ここでいう冷え性とは、明らかな血管の閉塞や重い内科疾患がないにもかかわらず、手足などの冷えを自覚しやすい体質・状態のことを指します。冷えは血行不良や代謝の低下を招き、様々な健康トラブルにつながる恐れがあります。

女性に冷え性が多い理由

冷え性に関するアンケートなどによると、健康な日本人女性の約50~70%が何らかの形で“冷え”を自覚しているのだとか。
一方、冷え性に悩んでいる男性は約20~30%とされており、女性のほうが冷えを感じやすいのは明らかです。その主な理由として、次の2つが挙げられます。

1.筋肉量が少ない

女性は男性よりも筋肉量が少なく、体脂肪が多い傾向があります。脂肪が多いほうが温かそうに見えますが、熱を産生するのは主に筋肉です。運動すると身体が温まるのは、筋肉が収縮するときに熱が放出されるため。さらに、筋肉は安静時にも多くのエネルギーを消費しており、その過程でも多くの熱が産生されます。
実際に、運動による筋肉量の増加は、特に平熱が低い高齢者の体温を上昇させたという研究報告もあります。

2.ホルモンの影響

女性は、月経・妊娠・出産・更年期など、一生の中でホルモンバランスが大きく変化します。ホルモンの変化に伴って、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが乱れやすくなることが知られています。自律神経は血圧や体温をコントロールしているため、その機能が不安定になると、末梢の血管が収縮しやすくなり、手足の冷えやむくみなどが現れやすくなるのです。

冷えない身体をつくる巡りケア

冷え性を改善するために、白湯を飲む、温かいものを食べる、服装や入浴を工夫するなどの方法を試している方も多いでしょう。これらの対策に加えて、筋肉を増やすことが、冷えない身体づくりにつながります。

特に鍛えたいのは、ふくらはぎの筋肉です。ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれ、重力で下にたまりがちな血液を筋肉の収縮によってポンプのように押し上げ、血液の巡りを良くする役割があります。

ふくらはぎのトレーニングには、「ヒールレイズ」という踵を上げ下げするエクササイズがおすすめ。さらに、下半身の大きな筋肉が鍛えられる「スクワット」を取り入れると代謝が上がり、効果を感じやすいのではないでしょうか。

また、筋トレの前後にたんぱく質と糖質を摂ると、筋肉の合成が促進されます。牛乳には吸収の速い良質なたんぱく質と乳糖が含まれるため、筋トレ前後の軽い栄養補給や水分補給として利用しやすい飲み物です。汗をかきやすい運動時には、汗と一緒に流れ出てしまうカルシウムが摂取できる点もメリットです。

冷え性を改善する栄養素とは?

冷えない身体づくりには、食べ物からのアプローチも欠かせません。巡りケアに役立つ代表的な食材と栄養素を見ていきましょう。

◎生姜

身体が温まる食材としてお馴染みの生姜。血流を促す「ショウガオール」が含まれ、身体をポカポカと感じさせる働きが期待されています。ショウガオールは加熱や乾燥によって増加します。

◎ネギ・ニンニク

ネギやニンニクに含まれる「硫化アリル」は、ツンとした刺激臭や辛味の元となる成分で、血行をサポートする働きがあるとされています。

◎ナッツ類

アーモンド、くるみ、ヘーゼルナッツなどには、血行促進と抗酸化作用のあるビタミンEが豊富に含まれています。抗酸化成分は血管を若々しく保ち、スムーズな血流を維持するために重要です。

◎たんぱく質食品(肉・魚・大豆・卵・乳製品)

たんぱく質は筋肉や骨の材料になるだけでなく、「食事誘発性熱産生(DIT)」が大きい栄養素です。DITとは、食べ物を消化・吸収する際に発生する熱のこと。たんぱく質は糖質や脂質を食べたときよりも多くの熱を発生します。

◎牛乳、乳飲料

東洋医学では牛乳は身体を冷やす性質がある食材に分類されますが、たんぱく質の代謝に必要なビタミンB群を含み、温めて飲むと冷え対策に役立ちます。鉄分を強化した乳飲料なら、貧血予防にも効果的です。

女性に多い骨粗しょう症にもアプローチ

冷え性と同様に、骨粗しょう症も女性に多い疾患です。その背景にもホルモンの影響があります。
女性は更年期以降、骨を守るエストロゲン(女性ホルモン)が減少し、骨密度が顕著に低下します。特に閉経後はエストロゲン分泌が大きく減るため、骨を壊す「破骨細胞」の働きが相対的に強まり、骨量が減少していきます。

また、冷え症と骨粗しょう症は、次のような生活習慣や体質の特徴が共通して存在しうることも注目すべき点です。

  • 運動不足で筋肉量が少ない
  • 栄養バランスが偏りがち
  • 更年期前後でホルモンバランスが変化している
  • 自律神経が乱れやすく、血流も滞りがち

そして、これらを改善するうえでカギとなるのが先ほども紹介した巡りケアです。
日々の生活に巡りケアを取り入れることで、女性に多い、冷え性と骨粗しょう症の2つにアプローチすることができます。

まとめ

冷え性は手足が冷えて辛いだけでなく、筋肉量や血流、骨の健康とも関係しています。筋トレとたんぱく質の摂取を心掛けつつ、巡りケアに役立つ食材を取り入れることで、本質的な改善に努めましょう。

医療法人幸鷺会 森整形外科リハビリクリニック 院長 。 公益社団法人日本整形外科学会 整形外科専門医 日本スポーツ協会公認スポーツドクター
管理栄養士・食育インストラクター 2000年からライター・編集者としてメディア制作に従事。業務を通じて食と健康に興味を持ち、2017年に管理栄養士資格を取得。現在は人間栄養学に基づいた健康記事の執筆活動を中心に、健康相談業務にも携わる。

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