なんとなくの痛みが続くと思っていたら、疲労骨折していた。これは珍しいことではありません。
思うように活動できず、日常生活に支障をきたすケースもあります。
もしも疲労骨折をしてしまったら…早期回復のために摂りたい栄養について紹介します。
あきらかな外傷はないけれどストレスのかかる疲労骨折
通常の骨折は、階段から落ちたり転んだり、大きな力が加わることで起こります。ケガをした自覚も本人にあるものです。
一方、疲労骨折は骨に疲労が蓄積されて起こります。そのため、ケガをしたという自覚を本人が持ちにくく、あきらかな外傷がないこともほとんど。自覚がないのに痛みはあることから、思うように運動できずストレスを感じることもあるでしょう。
疲労骨折をした部位によっては、運動どころか日常生活で痛みを感じてしまうこともあり、つらさとともに時には苛立ちを覚えることもあるかもしれません。
疲労骨折を早く治すにはどうすればよい?
ストレスのかかる疲労骨折は、早く治したいですよね。骨折の治療といえば、ギプスで固定して安静にするイメージではないでしょうか。
しかし疲労骨折の治療では、多くの場合でギプスはしません。ギプスはなくても、疲労骨折が生じた部位に負担をかけないことは大切です。
人によっては、我慢できる痛みだという方もいるかもしれません。しかし、我慢できるからといって負担をかけ続けると、わずかな亀裂だったものが完全な骨折に至ることもあります。
疲労骨折は、通常2~3ヶ月でスポーツへの復帰が可能といわれています。骨折した部位や重症度によって多少の差はありますが、負担をかけないことが早く治すためには必要なことです。
そして、少しでも早く治したいなら食事にも目を向けてみましょう。
骨の回復を助けるために意識したい食事
骨の回復を助けるために、骨の材料となる栄養素をしっかりと摂りましょう。
まず、骨をつくるためにはカルシウムが必要です。骨の主成分はカルシウムだからです。
そして、カルシウムと相性の良いビタミンDとビタミンKの存在も忘れてはいけません。カルシウムは吸収率が低い栄養素といわれていますが、その吸収率を助けてくれるのがビタミンDです。
さらに、カルシウムを骨に沈着させ、骨の形成に働きかけてくれるのがビタミンKなのです。
【カルシウム・ビタミンD・ビタミンKを摂れる食材】
・カルシウム
牛乳、プロセスチーズ、ひじき、木綿豆腐、厚揚げ
・ビタミンD
イワシ、秋刀魚、鮭、しいたけ、きくらげ
・ビタミンK
納豆、小松菜、ほうれん草、わかめ
この3つは特に意識して摂りたいですが、他の栄養素も過不足なく摂ることが大切です。
カルシウムの吸収を邪魔する食べ物には注意!
せっかく骨の回復を助ける食事を意識するのなら、それを邪魔する食べ物も知っておいた方がよいですね。
利尿作用のあるアルコールやカフェインは、尿からカルシウムが排出されやすくなります。摂取し過ぎには注意しましょう。
インスタント食品やスナック菓子、清涼飲料水に多く含まれるリンにも気をつけなければいけません。
カルシウムとリンは血液中でバランスを取っています。
リンは骨の形成に必要ですが、摂り過ぎるとカルシウムの吸収を妨げてしまうためこちらも注意が必要です。
まとめ
思うように運動ができなくなったり、日常生活に支障をきたしたりと、ストレスのかかる疲労骨折。
早く治すために、骨折部位に負担をかけないことがまずは大切です。
そのうえで、回復しようとする骨を助けるために、食事にも気を配ってみましょう。