歩くと足の甲の外側が痛い、小指の付け根が痛い、けれど原因が分からない…そんな悩みを抱えている方がいるかもしれません。
「ジョーンズ骨折」という言葉を聞いたことはありませんか?
足の甲の外側や小指の付け根に痛みを感じるなら、ジョーンズ骨折の可能性も考えてみましょう。その症状や治療法、気をつけるべきことを解説します。
ジョーンズ骨折の原因と症状
足の甲の外側や小指の付け根に痛みを感じるなら、ジョーンズ骨折の可能性も考えられます。
ジョーンズ骨折とは
ジョーンズ骨折と聞くだけではどんな骨折なのかピンとこないかもしれません。
では、疲労骨折という言葉なら少しイメージできるのではないでしょうか。
疲労骨折は、一度の外傷で生じる骨折ではなく、繰り返しの疲労で生じる骨折のことです。
そして、第5中足骨という箇所を疲労骨折するのがジョーンズ骨折です。
感覚的にはちょうど足の甲の外側や小指の付け根に痛みを感じます。
痛みに気づくタイミングは人それぞれ
スポーツや長時間の歩行などで骨が慢性的にストレスにさらされていると、思いもよらないときに骨が折れてしまいます。例えば、踏ん張ったり足を踏まれたり、ねじったりしたときなどです。
このタイミングで初めて痛みに気づく人もいれば、骨が慢性的なストレスにさらされている段階で痛みに気づく人もいます。
ジョーンズ骨折の治療法は?
どのような治療となり、どれくらいの期間で治るのかが気になるところですね。
疲労が蓄積されている状態で気づく早期発見であれば、スポーツなどをしばらく休むことで治癒することもあります。
しかし骨折してしまった場合は手術となり、早期発見であっても再発予防として手術が行われることもあります。
手術では特殊なネジの挿入や、ワイヤーで結ぶなどの方法が取られ、スポーツへの復帰には3~4ヶ月ほど必要です。
ジョーンズ骨折は難治性骨折といわれています。
なぜなら、疲労骨折は骨への疲労・ダメージが蓄積することで生じるため、一度治ってもスポーツなどを再開するとまた疲労が蓄積されるという繰り返しとなるからです。
そのため、予防がとても大切と考えられています。
予防が大切!気をつけるべきことは?
ジョーンズ骨折を予防するために、できることがいくつかあります。
まず、シューズを使い分けるようにしましょう。
例えば、サッカーのトレーニングであれば常にサッカーシューズを履くのではなく、ランニングをする際にはランニングシューズに履き替えましょう。
ウォーキングをする人ならウォーキング用のシューズを選ぶなど、目的に合った靴を選ぶと、足へのストレスを減らすことができます。
足の小指側への負荷を減らす方法として、インソールを活用する方法もあります。
他には、足の指や足首、体幹の筋力を鍛えることも予防につながります。
ケガをしないために、骨をつくる栄養素にも注目!
スポーツや運動が心身の健康に役立っているという方は多いはず。
ケガでスポーツを中断せずに済むよう、強い骨をつくることも意識しましょう。
そのためには、骨の形成に必要な栄養素を十分に補給することが大切です。
ジョーンズ骨折に限らず、疲労骨折は骨密度が低ければ発症率は高くなるといわれています。なぜなら、骨密度が低いと骨は外力やストレスへの抵抗力が弱くなるからです。
骨密度を高めるために、骨の主成分であるカルシウム、カルシウムの吸収を助けるビタミンDを積極的に補給しましょう。
また、女性の場合は女性ホルモンが骨にも影響を与えることを意識しなければいけません。
40代を過ぎ、女性ホルモンが減少し始めるとエストロゲンの分泌が不足し、骨密度が低下してしまいます。
エストロゲンは骨の形成を促し、古い骨を壊す働きがあるため、不足すると骨が弱くなってしまうのです。
若い女性でも油断できません。無月経を放置すると、やはり女性ホルモンであるエストロゲンが不足してしまいます。
豆腐や味噌、納豆やおからなどに含まれる大豆イソフラボンはエストロゲンに似た働きをするため、これらを積極的に摂ることも強い骨づくりに役立ちます。
まとめ
歩くと足が痛いなら、ジョーンズ骨折の可能性も考えてみましょう。
ジョーンズ骨折のような疲労骨折は、一度の外傷だけで生じるわけではありません。
骨折するほどの場面はなかったから…と放置せず、早めに医療機関を受診しましょう。そして、予防や再発を防ぐために、目的に合った靴選びや骨のために必要な栄養素を積極的に摂るなどの工夫もしたいですね。