「全日本大学女子駅伝」で7連覇、「富士山女子駅伝」で6連覇を果たしてきた名城大学女子駅伝部。前回は、疲労骨折を予防するための「骨ケア」の取り組みを紹介しました。シリーズ第2回となる今回は、「食事」がテーマです。選手たちが日々どんな意識で食事に向き合っているのか、お話を伺いました。

力丸 楓 (りきまる かえで)選手
3年生(取材当時)
生年月日 2004年11月1日
農学部・応用生物化学学科 / 宮城県 / 宮城県仙台第一高校

村岡 美玖 (むらおか みく)選手
3年生(取材当時)
生年月日 2004年11月22日
法学部・法学科 / 長野県 / 長野東高校

瀬木 彩花 (せぎ あやか)選手
3年生(取材当時)
生年月日 2004年5月14日
法学部・法学科 / 岐阜県 / 美濃加茂高校

パフォーマンスを高める、栄養バランスの取れた食事とは
長距離ランナーにとって、タイムを縮めるためには「体の軽さ」が求められます。一方で、過度な減量は体に負担をかけ、長く競技を続けることが難しくなることもあります。
加えて、女性アスリートを悩ませる2大トラブルといえば、貧血と疲労骨折。これらを防ぐためには、何より栄養バランスのとれた食事が欠かせません。体重管理と栄養摂取のバランスは、女性の長距離ランナーにとっては、特に繊細なテーマです。
筋肉や血液をはじめ、体のあらゆる組織や成分は、たんぱく質を材料としてつくられています。たんぱく質をベースに、貧血予防には鉄分やミネラル類、疲労骨折予防にはカルシウムの摂取がとくに重要です。
名城大では、定期的に血液検査を実施し、その結果を選手自身が確認。必要な栄養素を自ら意識して毎日の食事に活かすことや、自分に合った体調管理を考える習慣が自然と身についています。

「疲労骨折を予防するにはこの値を下げちゃいけないんだな、とか。そういう知識が身についてくると、自然と普段の食生活にも意識が向くようになって、栄養のことをちゃんと考えるようになったと思います」(力丸選手)

「以前より、自分の体と向き合うようになりました。食事もですが、練習前後のストレッチの時間を長く取るようになりました。電気や超音波を使った治療器具で、張りをほぐすこともあります」(村岡選手)

「同じ身長でも人それぞれ適正体重が異なります。調子が良かった時の感覚を覚えておいて、自分のベストコンディションを探すことが大事です」(瀬木選手)
データを活かした献立で、おいしく食べて強い体をつくる

選手たちは、朝食と夕食を女子駅伝部の寮でとっています。そして、これらの食事をつくっているのは、名古屋学芸大学・管理栄養学部で管理栄養士を目指す学生たちです。
選手の消費カロリーや筋肉量などのデータをもとに、栄養バランスに配慮したメニューを作成。2〜3人のローテーションで寮を訪れ、選手のために食事を準備しています。
たとえば、煮込みハンバーグには、レンコンや豆腐をたっぷり使うことで、食べ応えがありながらもカロリーは控えめに。必要な栄養素をしっかり摂れるように工夫されています。
さらに、学芸大の学生たちは大会にも帯同し、試合当日の朝まで食事を用意してくれます。栄養面を支えてくれる、まさに心強いパートナー。同年代ということもあり、「体重が増えてしまったけれど、どうやって減らすのがいいか」といった悩みから、日々の食事に関するちょっとした相談まで、気軽に話せる関係性ができています。

昼食は選手自身が用意しますが、鉄分やミネラル、ビタミンなど、疲労回復につながる栄養素を意識して選び、体調管理アプリで食事内容をスタッフとも共有します。

食事で必要なエネルギーや栄養を摂取しているからこそ、質の高いトレーニングに取り組むことができます。「しっかり食べて、しっかり走る」、これが名城大のスタイルです。
食事+「MBP」で、見えない骨を守る
毎日の食事に加えて、骨をケアするために選手たちが欠かさず摂取しているのが、骨をつくる力を助け、壊す力を抑える働きを持つ「MBP」です。1日40mgを基本に、摂取量やタイミングは選手自身の判断に任されています。
選手たちにとって、「MBP」はすっかり毎日の食事の一部として定着しています。力丸選手、村岡選手、瀬木選手の3人は、朝食後に摂ることを習慣化していますが、特に食前・食後の指定もありません。中には、過去に故障が多く、不安を感じて多めに摂る選手もいます。
骨ケアは、効果が見えにくい側面もありますが、選手たちは日々のコンディションやトラブルの減少から、効果を実感しています。
「大学に入って走行距離が一気に増えましたが、疲労骨折はありませんでした。しっかりとした栄養管理と『MBP』の成果が出ていると思っています」(力丸選手)
「毎日の食事で栄養を意識して、『MBP』も摂るように心がけています。以前は疲労骨折が多かったんですが、今は大きなケガもなく、練習を継続できています。」(村岡選手)
「『MBP』は骨質や骨密度の改善機能があると聞いていますし、気持ち的にも安心できます」(瀬木選手)
栄養バランスを見直すこと。それが、強くなるための第一歩
最高のパフォーマンスを目指すアスリートにとって、十分な栄養を摂ることは欠かせません。体力の維持や疲労回復はもちろん、疲労骨折の予防やコンディションの安定、運動能力の向上にもつながります。

名城大では、データを活用した栄養管理の徹底が、強い骨と体をつくり、100%の力を発揮する土台となっています。
自分の体を知り、必要な栄養を理解し、食事を見直すこと。
それは、目標に近づくための確かな一歩となるはずです。
第一回
第三回





